突発性難聴の鍼治療では、発症から3ヵ月までなら聴力が回復する可能性が高いですが、鍼治療は保険外なので、鍼灸院によって治療法等が異なります。
ここでは当院でおこなっている発症期間別の治療についてご紹介いたします。
※患者様により症状の出方や苦痛を感じる程度は様々なので、ご紹介した以外の治療もご提案するケースがあります。
発症から1ヵ月…聴細胞の再生を促す
血流低下により仮死状態となってしまった聴細胞の活性化を図るため、内耳への血流を改善し聴力回復の鍼治療をおこないます。
発症から2ヵ月…聴力と自律神経を安定させる
聴力回復を目指すとともに、過度なストレスやステロイドの副作用で低下した免疫力を高めるため、自律神経の状態を安定させる治療をおこないます。
治療前
治療後
発症から3カ月…後遺症の治療
時間の経過とともに、良い耳の聴力も低下していることや、精神的な負担が原因で耳鳴りなどの症状が強く現れることが多いので、鍼治療と並行し聴こえのリハビリ(音響療法)をおこないます。
音響療法…患者様の聴力に合わせてクラシックCDの音響レベルを調整し、骨伝導ヘッドホンで音を聴き取るリハビリです。
聴力の回復レベルが固定されても、脳の機能を耳に合わせることで、耳鳴りや耳閉感などの苦痛軽減に役立つことが多いです。
治療前
治療後
※上記は 突発性難聴の発症後6カ月経過した患者様のオージオグラムです。
鍼治療と音響療法の併用で、耳鼻科的に低音の正常値と言われる30㏈まで回復しました。
※治療効果の出方には、個人差があります。