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早めに鍼治療をしましょう

ステロイドで効果がなかったら早めに鍼治療をしましょう

自己免疫性内耳障害(AIED)の鍼治療

内耳性自己免疫病について説明する鍼灸師内耳性自己免疫病について説明する鍼灸師

●更新 2026.02.22

内耳自己免疫病は鍼治療で良くなりますか?

内耳自己免疫病は鍼治療で良くなりますか?|兵庫県 T.T.さん

めまいや耳鳴り、進行性の難聴で、免疫抑制の抗がん剤エンドキサンを週2回、がん治療の3分の1程度の量を飲んでいます。

先生が退職されるので、この三月からはお薬が出せないそうで、ステロイドだけでは不安です。

内耳の自己免疫疾患は鍼治療でよくなりますか?

兵庫県 T.T.さん

エンドキサンが処方できなくなるというのは、T.T.さんにとって本当に不安なことだと思います。AIEDに対する免疫抑制剤の使用は保険適用外のため、処方できる医師が極めて限られているのが現状です。

そもそもAIEDは確立された検査方法がなく、確定診断自体が難しい疾患です。そのため、実際にどのくらいの患者さんがいるのかもわかっていません。私たちは、難治性のメニエール病や、繰り返す突発性難聴、ステロイド依存性感音難聴の中に、診断されていないAIEDが相当数含まれていると考えています。

ステロイド依存型感音難聴には、40年前から鍼治療に取り組んできました。鍼治療で効果が上がるケースが多く、同じ免疫の異常が背景にあるAIEDについても、鍼治療が助けになれる可能性があります。

院長 吉池 弘明

聴こえが良くなってきた!

来てよかったです
鍼治療で自己免疫内耳病が良くなってきた 兵庫県T.T.さん

左耳が全く聞こえないので、めまいのたびに、右耳の聴力が落ちるのではと不安でした。

私の場合は、エンドキサンを休んでいる間に聴力が低下しないように鍼治療をしていました。

これからは、ステロイドでの治療を続けてくのですが、鍼治療も継続していこうと思います。

兵庫県 T.T.さん

※治療効果の出方には、個人差があります。

ストレスや不安に注意をしましょう。

T.T.さんのように、免疫抑制剤の休薬期間中に鍼治療を併用するのは、理にかなった使い方です。鍼刺激は迷走神経を介して体内の抗炎症システムを活性化させることがわかっており、免疫を「抑える」のではなく「調整する」方向で働きかけます。これは、免疫の暴走だけを鎮め、正常な免疫機能は維持するということです。

ステロイド依存型感音難聴は、AIEDの亜型ではないかと私たちは考えて治療に取り組んできました。実際に厚生労働省の研究班でも、ステロイド依存型感音難聴の患者さんに自己免疫疾患に特徴的な所見が確認されており、同じ方向の議論が進んでいます。

これからステロイド中心の治療に移行する中で、ストレスや不安は免疫バランスを崩す大きな要因になります。鍼治療で自律神経を整えながら、今の聴力をできるだけ長く維持していきましょう。

院長 吉池 弘明

自己免疫性内耳障害(AIED)とは

自己免疫性内耳障害(AIED:Autoimmune Inner Ear Disease)は、本来体を守るはずの免疫システムが、何らかの原因で自分自身の内耳(蝸牛・前庭)を攻撃してしまい、進行性または変動性の感音難聴を引き起こす疾患です。1979年にアメリカのMcCabe博士が初めて報告しました。

ただし、国の指定難病には認定されておらず、確定診断のための検査法も確立されていません。そのため、多くの患者さんが正しい診断にたどり着けず、別の病名で治療を受け続けているのが現状です。

主な特徴

  • 数週間から数か月かけて進行する感音難聴
  • 両側に及ぶことが多い(片側から始まり、やがて反対側にも広がるケース)
  • ステロイドに反応して改善する(約70%の患者さんが反応するとされます)
  • しかし、減量すると再び悪化する(ステロイド依存性)
  • めまい・耳鳴り・耳の閉塞感を伴うことがある
  • 感音難聴の中で唯一、薬物療法で改善が見込める疾患とされている

AIEDは除外診断です。突発性難聴、メニエール病、遅発性内リンパ水腫、血管炎、IgG4関連疾患などを除外し、総合的に判断します。

T.T.さんのように「めまいのたびに聴力が落ちるのでは」という不安を抱えている方は、これらの特徴に心当たりがないか確認してみてください。

内耳性自己免疫疾患はどんな治療がある?

  • 第一選択はステロイド
  • 再燃例では免疫抑制剤が検討されることも
  • ただし、確立した標準ガイドラインは未整備

注意が必要なこと

AIEDには確立された診断方法がありません。突発性難聴、メニエール病、遅発性内リンパ水腫、血管炎、IgG4関連疾患などを一つひとつ除外した上で、総合的に判断する「除外診断」に頼らざるを得ないのが現状です。

血液中の内耳に対する自己抗体(抗HSP70抗体など)を調べる検査は研究段階にはありますが、問題はこの抗体がAIEDの患者さんだけに見られるわけではないということです。メニエール病の患者さんの約33%、さらには健康な人の約5%にも陽性反応が出ることが報告されています。つまり、「陽性=AIED」とは言い切れず、「陰性=AIEDではない」とも言い切れません。

こうした事情から、厚生労働省の研究班ですら「診断基準が存在しないため、症例の収集に苦慮した」と報告しています。結果として、多くの患者さんが以下のような別の病名のまま治療を受け続けています。

  • 繰り返す突発性難聴
  • 難治性のメニエール病
  • ステロイド依存性感音難聴
  • ステロイド依存性感音難聴

これらの診断名がついている方の中に、免疫の異常が背景にあるケースが含まれている可能性があります。

私達の取り組み

自己免疫性の内耳疾患は、耳だけの問題ではありません。
鍼刺激は迷走神経を介して体内の抗炎症システムを活性化させることがわかっています。
免疫を「抑え込む」のではなく「調整する」方向に働きかけるため、正常な免疫機能を維持しながら、内耳への攻撃を鎮める手助けをします。

自律神経の状態は体表温度に現れるため、医療用サーモグラフィで確認しながら治療を進めます。
お医者さんのお薬と併用できる安全・安心な治療です。

聴力と自律神経の関係を調べる検査

頭部の循環と自律神経を整える

内耳は非常に微小な血管によって栄養されています。顔周囲や首の温度が低下していると、内耳に向かう血流が滞り、聴力の維持を妨げる要因になります。

医療用サーモグラフィで温度を確認しながら、内耳周辺の血流を改善する鍼治療を行います。

治療前

自己免疫性内耳障害(AIED)|血流が低下した顔(治療前)

治療後

自己免疫性内耳障害(AIED)|鍼治療で血流が改善した顔(治療後)

全身の循環と自律神経を整える

ストレスや疲労は自律神経を乱し、免疫バランスを崩す大きな要因です。自律神経は脳から背骨に沿って走っているため、体の歪みがあると調整がうまくいきません。モアレトポグラフィで歪みを確認し、鍼治療で重心を整えることで、自律神経のバランスが回復し、免疫の安定にもつながります。

治療前

自己免疫性内耳障害(AIED)|温度が低下したふくらはぎ(治療前)

治療後

自己免疫性内耳障害(AIED)|鍼治療で温度が上がったふくらはぎ(治療後)

治療費

治療回数について

14回ワンクールで治療を続けて検査をします。
一日に複数回治療をすることも可能です。
その後、検査を行ない、治療間隔を決めていきます。

検査料

自律神経のバランス異常や、ストレス、血流・リンパの状態、カラダの傾きを調べます。
初診時に、概ね25,000円前後の検査費用がかかります。

鍼治療の費用

検査結果に合わせて、 内耳性自己免疫疾患の鍼治療A・B・C を組み合わせて行います。
※事前に治療見積もりを作成しますので、予算に合わせて治療範囲を決めることも可能です。
※平日11時以降の受付・土曜・日曜・祝日は初診時のみ、検査費用と治療費が1.5倍になります。

内耳性自己免疫疾患の鍼治療A

内耳性自己免疫疾患の鍼治療A|治療範囲
治療範囲
耳の血流を良くする鍼治療
初診料 704円
治療費 4,664円
スーパーライザー 352円

ストレスなどでバランスを崩した自律神経を整える鍼治療です。
※別途、1本30円の鍼材料費がかかります。

内耳性自己免疫疾患の鍼治療B

内耳性自己免疫疾患の鍼治療B|治療範囲
治療範囲
体の曲がりを改善する鍼治療
初診料 704円
治療費 704円
治療費 352円

首や背骨のゆがみを改善し、自律神経の血流を改善する鍼治療です。
※別途、1本30円の鍼材料費がかかります。

内耳性自己免疫疾患の鍼治療C

内耳性自己免疫疾患の鍼治療C|治療範囲
治療範囲
自然治癒力を整える鍼治療
初診料 704円
治療費 6,996円

自律神経を整え、聴こえが改善しやすい土台をつくる鍼治療です。
※別途、1本30円の鍼材料費がかかります。

著者情報

森上鍼灸整骨院 院長 吉池 弘明

私が書きました

森上鍼灸整骨院 院長 吉池 弘明

耳鼻科疾患の治療経験36年。医師とは異なる検査【医療用サーモグラフィ】を取り入れ、のべ25万人を検査、治療成果を上げる。自らを「サーモグラファー」と命名。耳鼻科疾患の鍼治療に欠かせない、自律神経・ストレス状態をデータから読み解き、患者さんひとりひとりに合わせた治療を行っている。はり・きゅうの日生まれ61歳。

当院について

長野県須坂市にある、耳鼻科疾患専門の鍼灸院です。

森上鍼灸整骨院の鍼灸師、スタッフ

ステロイド依存型感音難聴をはじめとする免疫性の内耳疾患には、40年前から取り組んできました。
自己免疫性内耳障害(AIED)は、保険適用外の治療が多く、診断にたどり着けない方も少なくありません。
当院では全身検査で聴こえを妨げている原因を明らかにし、免疫の調整と内耳の血流改善を軸にした鍼治療をご提案しています。
おひとりで悩まず、まずはご相談ください。

原因を素早く見つける

耳鼻科専門の鍼灸院6つの検査

  • オージオグラム

    聴力検査

    骨導と気導の状態は、幅広い音域を使って「音を聴き分けられるか」を確認し、鍼の効果を最大限に引き出すツボを選定します。

  • 耳管機能検査装置

    耳管機能の検査

    日本で流通している唯一の検査機器で、内耳性自己免疫疾患の有無を確認し、聴こえを良くするための鍼治療に活かします。

  • インピーダンスオージオメータ

    鼓膜と中耳の検査

    鼓膜の動きと中耳の気圧状態を確認し、検査結果から中耳炎の後遺症や、顔面神経麻痺後遺症の鍼治療に活かします。

  • 体の歪みの検査:モアレトポグラフィ

    体の歪み

    首の側弯は椎骨動脈を圧迫して脳や内耳の血流を悪くするため、モアレトポグラフィで確認し、歪みを治す鍼治療をします。

  • 血流の検査:循環器用エコー

    血流の異常

    自然治癒力の低下は血流の異常で分かるので、循環器用エコーで手足や首の状態を確認し、血流改善の鍼治療をします。

  • ストレスの検査:医療用サーモグラフィ

    ストレス状態

    治りを妨げるストレス状態は体表温度に現れるので、医療用サーモグラフィで確認し、自律神経を整える鍼治療をします。